何の動画を見ているの?ヨガ?

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プログラム開発とテストを連携するためにY字バランスについて勉強中なんだ

Y字バランス?開発とテストの連携といえばV字モデルとかW字モデルが有名だと思うけど、、、

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え?Y字じゃなくてV字なの?

Y字バランスとV字モデルは全くの別物だよ! 今日はプログラム開発とテストの連携について解説するね

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プログラム開発とテストの連携

プログラム開発とテストの連携とは

プログラム開発とテストの連携とは、ソフトウェア開発プロセスにおいて、開発とテストの担当者が協力し合い、相互に影響を与え合いながら進行する状態を指します。これは単に開発が終わった後にテストを開始するのではなく、開発とテストが同時に進行し、フィードバックループを形成することです。具体的には、以下のような連携が求められます。

  • 早期のテスト計画:開発の初期段階からテスト計画を立て、要求定義や設計段階からテストの観点を導入
  • 継続的なテスト実行:開発の各工程でテストを実行し、問題を早期に発見
  • 定期的なフィードバック:開発とテストの間で頻繁に情報交換を行い、発見された問題を迅速に修正

この連携により、ソフトウェア開発の品質を向上させ、リリースまでの時間を短縮することが可能となります。

開発とテストが連携されていない場合の課題

一方で、開発とテストが連携されていない場合、いくつかの品質向上観点での課題が生じます。


①問題の早期発見が難しい
②コミュニケーション不足
③リリースの遅延

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①問題の早期発見が難しい:開発の終盤になって初めてテストを行う場合、重大な欠陥が発見されるのが遅れます。これにより、修正にかかるコストや時間が増加し、プロジェクト全体の遅延を引き起こす可能性があります。

②コミュニケーション不足:開発チームとテストチームが別々に作業を進めると、相互理解や情報共有が不十分になり、誤解やミスコミュニケーションが発生しやすくなります。この結果、品質の低下や手戻り作業が増えることがあります。

③リリースの遅延:テストの結果、深刻なバグが発見された場合、修正に多大な時間とリソースを費やすことになり、結果としてリリースが大幅に遅れることがあります。

このような課題を解消するためには、開発とテストが連携して進行することが重要です。次章では、この連携を実現する一つの手法として、V字モデルについて詳しく解説します。

V字モデル

V字モデルとは

V字モデルは、ソフトウェア開発プロセスの一種で、開発とテストの段階を対応付けて示したモデルです。名前の由来は、開発工程と対応するテスト工程がV字型に対応していることからきています。

V字モデルの基本構造はこのようになっています。

V字モデル

  • 要求定義:システムが達成すべき機能や制約を明確に定義
  • 基本設計:要求定義を元に、システム全体のアーキテクチャや機能、インタフェースなどの基本的な設計を実施
  • 詳細設計:基本設計を詳細化し、実際のコンポーネントやモジュールの仕様、データ構造、アルゴリズムなどを設計
  • コーディング:設計された仕様に基づいて、プログラムコードを記述
  • 単体テスト:個々のモジュールやコンポーネントが正しく機能するかをテスト
  • 結合テスト:複数のモジュールやコンポーネントを組み合わせてシステム全体の動作を確認
  • システムテスト:完成したシステム全体が要求を満たし、正常に動作するかを確認

この構造では、左側で要求や設計が行われ、右側でそれぞれの段階に対応するテストが行われます。左側の工程が進むにつれて詳細が明確になり、右側のテストでそれが確認されていきます。

V字モデルのメリット

V字モデルの主なメリットは以下の通りです。

  • 明確なプロセス:各開発工程と、それぞれの工程に対応するテスト工程が明確に定義されているため、プロジェクトの進行が分かりやすく、管理がしやすい
  • 早期のバグ検出:各段階で対応するテストが行われるため、バグが早期に発見されやすく、修正コストが低減する
  • 高い品質保証:要求定義からシステムテストまで、一貫した品質管理が行われるため、最終的なソフトウェアの品質が向上する

V字モデルの課題

一方で、V字モデルには以下のような課題があります。

  • 前工程依存:各工程が前工程に依存しているため、前工程でのミスが後工程での手戻り作業を引き起こしやすい
  • バグ検出の遅れ:V字モデルを採用したとしても、各開発段階が終わってから対応するテスト工程を順番に実施するため、テスト工程にならないとバグを検出できないという課題がある
  • テスト工程の遅延:開発の終盤に集中してテストを行うため、スケジュールの遅れが発生すると、テスト時間が圧迫され、十分なテストができない可能性がある

これらの課題を解消するために、W字モデルが登場しました。次章では、W字モデルについて詳しく解説し、V字モデルの課題をどのように解決するかを説明します。

W字モデル

W字モデルとは

W字モデルは、ソフトウェア開発プロセスにおける品質向上とテスト工程の強化を目的とした手法です。開発とテストをより密接に連携させることで、開発プロセス全体の効率化と品質向上を図ります。

W字モデルの基本構造はこのようになっています。

W字モデル

各ステップの開発工程と対応するテスト工程:

  • 要求定義とテスト計画
  • 基本設計とテスト設計
  • 詳細設計とテストケース
  • コーディング
  • 修正と単体テスト
  • 修正と結合テスト
  • 修正とシステムテスト

W字モデルの特徴:各段階でのテスト結果を次の工程にフィードバックすることで、早期に問題を発見し、迅速に対応します。これにより、後工程での手戻りを最小限に抑えます。

W字モデルを採用することによるメリット

W字モデルを採用することで、V字モデルの課題を以下のように解消することができます。

  • 前工程依存の軽減:各段階でテストを行い、その結果をフィードバックするため、前工程でのミスが早期に発見され、修正が可能。これにより、後工程での手戻り作業を減少させることができる
  • 早期のバグ検出:各開発段階でテストを実施することで、V字モデルよりもバグを早期に発見し修正できる。これにより、修正コストが低減し、最終的な品質が向上する。
  • テスト工程の分散:開発の各段階でテストを行うため、テストが終盤に集中することなく均等に分散される。これにより、スケジュールの遅延が発生しても、テスト時間が圧迫されることなく、十分なテストが可能となる。

W字モデルは、V字モデルのメリットを引き継ぎながら、その課題を解消することで、より柔軟で効率的な開発プロセスを実現します。

まとめ

プログラム開発とテストの連携による品質向上を考える上で、V字モデルとW字モデルが重要な役割を果たします。V字モデルは、プロセスを明確にし、早い段階でのバグ検出を可能にするメリットがありますが、前工程依存やテスト工程の遅延といった課題も抱えています。一方、W字モデルは、V字モデルの課題を解消するために生まれた手法であり、前工程依存の軽減や早期のバグ検出、テスト工程の分散といったメリットを持ちます。

ソフトウェア開発において品質を確保するためには、開発とテストの連携が欠かせません。連携が不十分だと、バグの早期発見が難しくなり、コストやリソースの無駄遣いが生じる可能性が高まります。しかし、V字モデルやW字モデルを活用することで、このような課題を解消し、品質向上につなげることができます。開発とテストの連携は、ソフトウェア開発プロセスにおいて常に意識すべき重要なポイントであり、その実現に向けた取り組みが求められています。

自社にW字モデルの活用ノウハウがない場合、テスト業務をアウトソーシングすることにより、社内に多くのリソースを抱えることなくW字モデル開発の実現ができます。W字モデル開発を実現できると、複数のプロジェクトを一定の基準で評価することができたり、不具合発生時にもテストと並行して改修作業を行うことが可能となります。

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